ストレスとは?仕組みを知ろう

そもそもストレスとは?

私たちが日常生活でよく使う「ストレス」という言葉は、ストレスの原因と、それに対する心や体の反応の両方を指していることが多いです。ストレスの原因(ストレッサー)は、騒音や人混みなどの物理的ストレッサー、薬物や化学物質などの化学的ストレッサー、そして人間関係や仕事・家庭上の問題などの心理・社会的ストレッサーに分けられます。この中でとりわけ多くの人が悩まされているのは、心理・社会的ストレッサーではないでしょうか。心理・社会的ストレッサーにはネガティブな出来事だけではなく、結婚や昇進といったポジティブな出来事も含まれます。私たちの想像以上に、体は毎日様々なストレッサーにさらされていると言えるでしょう。

ストレス反応の仕組みは?

このようなストレッサーを受けると、体は周囲の変化に適応しようと努力します。人間の体には様々な刺激に反応し、全身の器官の働きをコントロールする自律神経が備わっています。自律神経には身体を働かせる交感神経とリラックスさせる副交感神経があり、ストレッサーを受けると体は交感神経優位になります。また、コルチゾールと呼ばれるストレスホルモンの分泌を増加させることで、代謝や免疫を活性化させます。このようにしてストレスから体を守ろうとするのです。

しかし、時にはストレッサーに対して過剰に反応したり、適応に失敗してしまったりします。交感神経と副交感神経のバランスは乱れ、免疫力も低下します。その結果、心身上の問題が引き起こされます。ストレスによって腹痛や不眠、イライラなどが引き起こされるのはこのためです。